本記事では、年会費無料の法人クレジットカードをおすすめ出来ない決定的な理由についてまとめています。
当然ながらクレジットカードの年会費は毎年発生する固定経費となりますので、安ければ安いほど良いです。
しかし、年会費無料の法人クレジットカードには裏があり、実は損をしてしまう可能性がありますので、発行前に必ず確認しておきましょう。
目次
年会費無料の法人クレジットカードをおすすめしない理由
法人クレジットカードを発行する際に、年会費の有無は一つの指標になります。
年会費は毎年必ず発生する固定経費ですので、なければないほど良いはずです。むしろ経費削減という意味では、年会費無料の法人クレジットカードを選択するべきです。
しかし、目的次第では年会費無料の法人クレジットカードはおすすめ出来ないと断言しても良い理由があります。
年会費無料と有料の違いは付帯保険の有無
年会費無料と有料の法人クレジットカードの違いは、付帯保険にあります。
基本的に年会費無料の法人クレジットカードには、国内旅行や海外旅行時の付帯保険が付かないものがほとんどです。
逆に言えば、「年会費=保険料」と考えれば分かりやすいですね。
例えば、三井住友ビジネスカードforOwnersの年会費は、クラシックカードで1,250円+税、ゴールドカードなら10,000円+税ですが、それぞれ傷害保険が付帯されます。
三井住友ビジネスカードforOwnersの年会費と付帯保険の比較
比較 | クラシック | ゴールド |
---|---|---|
年会費 | 1,250円+税 | 10,000円+税 |
付帯保険 | 最高2,000万円の 海外旅行傷害保険 |
最高5,000万円の 海外・国内旅行傷害保険 |
利用枠 | 原則 10万円〜150万円 |
原則 50万円〜300万円 |
※クラシックカードの場合、事前に旅費をクレジット決済する必要があります。
クラシックカードなら年間1,250円+税で最高2,000万円の保険に加入、ゴールドカードなら年間10,000円+税で最高5,000万円の保険に加入しているイメージです。
しかし、年会費無料の法人クレジットカードにはこれら保険が付帯されません。
特に国内、海外出張の多い方には、旅行傷害保険はあった方が良いので、必ずしも年会費無料の法人クレジットカードがおすすめとは言えません。
年会費は経費として計上できる
法人クレジットカードの年会費は、経費として計上することが可能です。
法人の場合は当然、個人事業主の場合も、事業用の法人クレジットカードであれば経費として認められます。
ちなみに、経費科目は「支払い手数料」で計上するのが無難のようです。
しかし、あくまで事業用として使用するクレジットカードのみ年会費が計上できますので、私用目的のクレジットカードにおける年会費の計上は出来ません。
特に注意しておきたいのは、個人事業主のクレジットカードの年会費です。
個人事業主は事業用と私用の判断が難しい時がありますので、既に利用している個人のクレジットカードを利用するのではなく、新たに事業用の法人クレジットカードを発行することをおすすめします。
最近は個人事業主でも発行できる法人クレジットカードがありますので、一度検討してみるのもありですね。
年会費無料の法人クレジットカードはサブカードにおすすめ
では、年会費無料の法人クレジットカードを発行するケースは一体どういうときなのか?
これはあくまで私個人的な考えになってしまうのですが、年会費無料の法人クレジットカードはサブカードとして利用するのが良いと思います。
メインで利用する法人クレジットカードは、経営者本人が所有し、付帯保険やその他サービスが充実した年会費が有料のクレジットカードを発行する。
事務用品の決済や、社用車等のガソリン代、ETCカード代など、従業員用に使用させる為にサブカードを発行することで、透明性や利便性が図れます。
年会費無料のおすすめ法人クレジットカード

比較 | スタンダード | ゴールド |
---|---|---|
年会費 | 永年無料 | 10,000円 初年度無料 |
発行対象 | 法人代表者 個人事業主 |
法人代表者 個人事業主 |
付帯保険 | なし | 海外旅行損害保険 国内旅行損害保険 シートベルト損害保険 |
空港ラウンジ | なし | 国内主要空港 |
ポイント | なし | 1,000円につき1P |
ショッピング枠 | 最大200万円 | 最大200万円 |
WEB明細 | 対応 | 対応 |
分割・リボ払い | 可能 | 可能 |
キャッシング | なし | なし |
従業員カード | 最大3枚まで | 最大3枚まで |
ETCカード | 最大1枚まで | 最大1枚まで |
年会費有料のおすすめ法人クレジットカード

項目 | クラシック | ゴールド | プラチナ |
---|---|---|---|
年会費 | 1,250円 (税抜) |
10,000円 (税抜) |
50,000円 (税抜) |
年会費 (追加カード) |
1名に付き 400円(税抜) |
1名に付き 2,000円(税抜) |
1名に付き 5,000円(税抜) |
利用枠 | 原則 10万円〜150万円 |
原則 50万円〜300万円 |
原則 200万円〜500万円 |
旅行傷害保険 | 最高2,000万円の 海外旅行傷害保険 |
最高5,000万円の 海外・国内旅行傷害保険 |
最高1億円の 海外旅行傷害保険 |
分割・リボ払い | 可能 | 可能 | 可能 |
キャッシング機能 | あり | あり | あり |
ETCカード | 複数枚発行可 | 複数枚発行可 | 複数枚発行可 |
空港ラウンジ | 不可 | 国内主要の 空港ラウンジが無料 |
国内主要の 空港ラウンジが無料 |
まとめ
以上が、年会費無料の法人クレジットカードをおすすめ出来ない決定的な理由になります。
まとめになりますが、年会費無料の法人クレジットカードは保険が付帯されず、有料の法人クレジットカードには充実な保険等が付帯されます。
サブカードとして利用する際には年会無料のものでも良いと思いますが、メインカードとして利用する際には傷害保険や各種サービスが充実したクレジットカードを選ぶようにしましょう。
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